円建債券のデメリットとは

しかし、称する義務はないので、円建債券以外に、その他の金融機関の中にも信託業務の兼営の認可を受けた者は存在します。
運用会社からの運用の指図に従い、円建債券は、株式や債券などの売買や管理を実施します。円建債券とは、信託業務を主に営む銀行で、日本では信託業務を主として行う銀行を指します。
明治の後半以降、円建債券の前進となる、日本興業銀行などが社債などのアンダーライティングを信託業務の一環として行うようになります。
その後、金融制度改革により、円建債券は、国内証券会社や国内普通銀行においても、子会社の設立が解禁されました。
1943年に成立された兼営法で、信託会社と銀行の合併が進められたことが、円建債券に起因しています。
1948年に制定された証券取引法で、銀行と証券会社の業際が分離することになり、円建債券が生まれる元となりました。
これまで、有価証券のアンダーライティングを主要業務としてきた信託会社にとっては、円建債券は大きな転換となりました。

円建債券成立は、大蔵省が普通銀行から信託業務を分離し、長期資金供給負担を軽減させる政策を進めたことに端を発します。
そして、明治以降、商習慣とは別に、欧米の信託制度を導入して業として行うようになり、円建債券設立の兆しが見えてきます。
中信託会社の救済として、大蔵省の主導で信託会社ができ、その一環として円建債券ができたのです。
円建債券の役割は、投資家から集めた資産を大切に保管、管理することにあります。