iPS細胞が注目されているのは、受精卵を利用することなく得られる細胞であるということです。
iPS細胞を利用すれば、これまでのES細胞の持つ倫理的問題を解決できるということで
期待されているわけで、そして患者自身の細胞から作ることができるというのが
iPS細胞の大きな魅力と言えます。分化した細胞を患者に自ら移植しても、
iPS細胞なら拒絶反応が起きにくいと考えられます。

iPS細胞のデメリットのポイントとは


そうしたiPS細胞のリスクを減らすことが、この細胞のデメリットを打破することにつながります。
つまり、未分化な細胞が残りやすくなり、結果、残存した未分化細胞がiPS細胞移植の際に紛れ込むことになります。
また、この遺伝子なしでは、iPS細胞の樹立効率が落ちるという問題点もあり、多能性が劣ることが指摘されています。
しかし、レトロウイルスやレンチウイルスをiPS細胞のベクターとして使用すると、ウイルスが細胞の染色体のDNAにランダムに組み込まれる危惧があります。
結局、遺伝子が失われることになり、iPS細胞作成時に、活性化されたりする可能性があるので、やはりガン化が懸念されます。
つまり、分化能力が高く、移植安全性に優れたiPS細胞を選別する必要があり、その方法を確立していかなければなりません。
実験データもiPS細胞はES細胞よりもかなり少なく、今後の研究結果に期待するしかありません。
しかし、論文で発表したiPS細胞の研究成果は、マウスを作製するときに用いた因子の一つが、がん原遺伝子であることが懸念されました。
また、iPS細胞はガン化した異常な細胞ができるデメリットが指摘されていて、人に使うのにはまだまだ時間がかかります。
そんなiPS細胞ですが、2007年、山中教授がヒトの作製成功を報告したことから、さらに世界から注目が集まりました。

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