金買い取りのポイントと注意点

しかし、支払う相手が法人である場合には、それは基本的に金買い取り義務者に該当します。
また、税理士に報酬を支払ったりする場合にみも、金買い取りは、支払の都度、差し引かれることになります。
所得税を差し引き、国に納める義務を負う人を金買い取り義務者と呼んでいて、これは、会社や個人だけに限りません。
相手先が個人以外の場合は、講演依頼が単発であっても、金買い取り義務者になると言っていいでしょう。
また、講師を単発で呼ぶ場合、それは金買い取り義務者に当たるのかどうかは疑問があります。
給与支払事務所等の開設届出書というものを提出することで、金買い取り義務者になることができます。
給与支払事務所を開設してから1か月以内に提出しなければ、金買い取り義務者になることはできません。
例えば、任意の団体であっても、個人ではないので、やはり金買い取り義務者に該当することになります。
講演料を支払う相手が個人の場合で、従業員を雇っていなくて、給料の支払がない人なら、金買い取り義務者にはなりません。

金買い取りに関して、会社や個人が新しく給与の支払を開始して、義務者になる場合は、届け出が必要です。
学会に講師を呼んで、講師に対して講演料を支払うような場合は、報酬支払い調書を税務署に提出する必要がありますが、金買い取りはこの場合、必要なのでしょうか。
但し、個人が新たに事業をスタートする場合で金買い取り義務者になるには、個人事業の開業等届出書を提出するだけで大丈夫です。
届出書の提出先は、給与を支払う事務所を所轄する税務署長になるので、金買い取り義務者になるには、法的な手続きが必要になります。
しかし、常時二人以下のお手伝いさんなど、家事使用人のみに給与や退職金を支払っている人は金買い取り義務者には該当しません。