延命治療は、単に命を長引かせるだけで意味がないという意見も多く、
社会問題にまで発展しています。もし、延命治療が意味のないものであれば、
とうの昔になくなっていると思うのですが、
この問題はそう簡単には片付かないと思います。

延命治療は非常に判断が難しく、これまで結論が出てこなかったのです。
食事を取れなくなった高齢者に栄養を点滴すると言うのは、
果たして正しい延命治療なのでしょうか。延命治療の場合、
その人の身体的条件や本人の意思も尊重されますが、それだけで良いのでしょうか。

延命治療コーディネーターです

延命治療に関しては、受ける側と提供する側を取り持つ重要な働きをする、コーディネーターという存在がいます。
また、移植チームとの調整も延命治療コーディネーターが行い、移植を希望する患者登録やデータ管理も行います。
救急病院などから臓器提供者の情報を受けると、延命治療コーディネーターは、移植希望者に対して、移植提供の作業を完了するまで手配します。
あまり聞き慣れないかもしれませんが、延命治療コーディネーターとは、移植において、提供者と移植者の間を調整する役割を持ちます。
移植ネットワークが延命治療コーディネーターを養成するのですが、特定の資格というものではありません。
そして、延命治療コーディネーターの目的は、移植医療の普及啓発をしていくことにあります。
また、延命治療コーディネーターとは別に、医療機関に所属する院内コーディネーターが全国に約1500人います。
ネットに所属する21人のほか、延命治療コーディネーターには、各都道府県で約50人が活動しています。
非常に専門的な仕事で、延命治療コーディネーターは、ドナーの家族に説明をして承諾を得なければならないので、大変な仕事です。
基本的に、延命治療コーディネーターになるには、国家医療資格を持っていることが必要ですが、言語聴覚師の資格でもかまいません。
また、延命治療コーディネーターの採用に当たっては、小論文と筆記試験があるので、誰もが合格するわけではありません。
ただ、延命治療コーディネーターという職業は、批判にさらされることも少なく、やる以上はそれなりの覚悟が必要です。

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