就業不能保険の果たす役割

銀行は顧客の金融取引における囲い込みを期待しているから、就業不能保険を提供しているのです。
直接的なメリットがあるから、銀行では就業不能保険を提供しているわけではないということです。
囲い込みというのは、金融にかかわる取引は全て優先的に相談してもらえるというもので、そのために就業不能保険を投入しているのです。
マイカーローンや投資信託、外貨預金、外貨送金、日常的な各種料金引落しなどを就業不能保険で狙っているわけです。
金融にかかわる取引は数え切れないほどあるので、そうした糸口を導きだすために、銀行の就業不能保険は存在しています。

就業不能保険を構築しているのは、全て銀行の収益機会のためで、住宅ローン返済口座や、給与振込指定口座の獲得が狙いです。
公共料金の口座獲得のために、銀行は就業不能保険に躍起となっていて、それだけ多くの人を囲い込みたいからです。就業不能保険は、各銀行で熾烈な競争を展開していますが、直接的な銀行のメリットとなると、デメリットを穴埋めるほどにはないのが現状です。
公共料金の指定があれば、クレジットや保険も自動的に指定される可能性が高いからで、就業不能保険は銀行にとって美味しい材料なのです。
公共料金支払口座を獲得するために就業不能保険が用いられていて、顧客争奪のためのものです。
口座振替が指定されると、引落依頼企業から、その都度手数料が銀行に入るので、就業不能保険を顧客獲得に余念がないのです。
銀行は目先の利益だけで就業不能保険を行っているのではなく、顧客の囲い込みによる、将来的な収益機会の拡大を狙っています。