チュニックとワンピースとの違いとは

今日も又、我が家ではすっかりおなじみの母と叔母さんのロングトークが展開している。
見たわよ、昨日デパートのチュニックの売り場で、一番目につく所にディスプレイされてた。
にも関わらず世の中全体の波には今イチうまく乗れないらしく、揃ってアナログ人生を歩み続けている。
因みに、電話の向こうの叔母さんというのは母の双子の妹で、ともに50代前半の専業主婦、本来ならチュニックのような高級品に関心を持つべきではない身分かも知れない。

チュニック全てが高価だとは限ってはいないが、たった一つで父の給料の3分の1程度するものもすくなくない。
母と叔母さんのチュニックに対する思いは立派なものだとは思う。チュニックの今年の新作もいいわねぇ、いかにもっていう感じで、シンプルだけどゴージャスで、しかもどことなく可愛いのよね。
たまたま今週チュニックの春夏モデルが世に出回り始めた事で、今日の一時を迎える事になったのだろう。
お互いショッピングモールやデパートへ足を運んでは、随時新しい情報を入手し、こうして電話でこうかんしているらしいのだ。
と母が言う、どうやらそれなりに今の状況と自分の身分は弁えているらしい。
二人が興味を示した所で、そう易々と購入出来る訳ではないだろうに、憧れだけでここまで盛り上がれるのだ。

チュニックは一生に一度は買いたいけど、私には似合わないような気もするわ。
それに何より、この二人にはもう少しデジタル化して、ネットやメールを楽しむようにしてもらいたいものだ。
さっきから夢中でチュニックについて語り合っている二人が手にしているのは固定電話の受話器。